2014年12月29日月曜日

【参加者募集】外国人の「希望」を聴くワークショップ(1/10(土)18:30-20:00)

APFSでは2014年8月より毎月1回、外国人住民の「希望」を聴くワークショップを実施しています。

今回はウガンダ人出身のジャミラさんのお話を聴きます。
ジャミラさんは、日本で生まれた娘を一人で育てています。

娘さんはどこの国のパスポートも持てない状態にありましたが、
4年間にわたる苦闘の末、2014年12月、日本国籍を取得しました。
ジャミラさんは日本で数々の困難を経験してきましたが、娘のためにも頑張って困難を乗り越えてきました。
そんなジャミラさんがどのような「希望」を持っているのかを聴いていきます。

幅広い世代、属性の方々に、APFSの活動を知っていただく機会になると同時に、
一人の外国人住民の「希望」を聴くことで、色々と考えていただくきっかけになればと思います。
奮ってご参加ください。

日 時  2015年1月10日(土)18:30~20:00
会 場  APFS事務所(東武東上線「大山」駅北口 徒歩1分、都営三田線「板橋区役所前」駅A3出口 徒歩10分)
地 図  http://apfs.jp/access
定 員  10名(先着順)
参加費  1,000円
内 容  外国人住民からのお話、アイスブレイク(ワークショップ手法のご紹介)他   
言 語  英語・日本語(逐次通訳が入りますので、英語が分からない方でも安心してご参加いただけます。)
申 込  お名前・ご所属・連絡先メールアドレスを明記の上、apfs-1987@nifty.com(担当:加藤)までメールでお申込みください。

【連絡先】
特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY(APFS)
TEL 03-3964-8739 FAX 03-3579-0197 E-mail apfs-1987@nifty.com

<今後の開催予定> ※原則として毎月第2土曜日に実施する予定です。
2月14日(土)18:30~20:00    
3月14日(土)18:30~20:00  

2014年12月5日金曜日

外国人人権ホットライン もうすぐです!

日本では、「世界人権宣言」の趣旨及び重要性を訴えかけるため、
毎年12月10日を最終日とする1週間(12月4日から12月10日まで)
を「人権週間」と定めています。


APFSでは、この度、外国人の人権を守るため「人権週間」に合わせて、「外国人人権ホットライン」を実施します。

在留資格での悩み、難民問題、家庭内暴力、職場での差別、生活の困窮など、お困りのことはありませんか。

是非、「外国人人権ホットライン」にアクセスして問題解決への第一歩を踏み出してください。
法律・生活支援に関する研修を受けた相談員、外国人ケースを多数経験している弁護士が相談を伺います。

日時
12月8日(月) 10:00~15:00
12月9日(火) 11:00~15:00
12月10日(水)11:00~14:30

対応言語 日本語・英語(中国語・韓国語・タガログ語も通訳可能)
電話番号 03-3964-7755

※相談は無料です。(但し、通話料のみご負担ください。)
※多くの方にご相談を頂くために、相談は事前にメモを用意するなどして、簡潔にお願いいたします。

<問い合わせ先>
特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S
FRIENDSHIP SOCIETY(APFS)
TEL 03-3964-8739
FAX 03-3579-0197
E-mail apfs-1987@nifty.com

2014年11月21日金曜日

【参加者募集】APFS HOME PARTYを開催します(11/30(日))

APFSでは外国人会員、ボランティア、寄付者、ご友人の皆さまが交流することを目的に、ホームパーティーを開催いたします。
国籍問わず、多くの仲間で集まって盛り上がれたらと思います。アイディア、言語、文化、色々なものが交換出来る場になれば幸いです。 是非奮ってご参加ください。

日時 2014年11月30日(日)15:00~17:00
会場 APFSオフィス(東武東上線「大山」駅 北口徒歩1分)

地図 http://apfs.jp/access
会費 2,000円(子ども1,000円)食べ物・飲み物(アルコール含)が出ます

★準備の都合上、参加をご希望される方は【11月27日(木)まで】に以下連絡先まで申込をお願いいたします(先着20名)。


【連絡先】
特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY(APFS)加藤


TEL    03-3964-8739
FAX    03-3579-0197
E-mail  jotaro33@gmail.com

2014年10月30日木曜日

スラシ゛ュ事件 検察審査会議決結果

本年4月に申し立てていた検察審査会での審議ですが、
10月28日付で議決が出ました。
「不起訴処分は相当である」でした。
 
理由は以下です。
① 入管職員の制圧行為は正当業務行為の範囲にあり、
   違法性はない
② 死因は解剖所見から心臓死であり、制圧行為と心臓
   死との因果関係については不明
結論 救命措置が遅れたことの道義的責任は非難に
    あたるが、不起訴処分を覆すに足りる事由がない

刑事と民事は違うものとはわかって いますが、全く地裁
判決が生かされていません。皆様からも、たくさんの
「強制起訴を求めるご署名」をいただいていたのに、
伝わらなかったのかと思うと本当に悔しいです。
スラシ゛ュさんの奥様はこの結果に言葉を失っていました。
納得はいかないが、受け入れるしかない、民事で真実を
明らかにしていくしかない、とお話しされていました。
 
今回の判断が民事にどう影響するか不安ではありますが、
まだ控訴審は引き続き続いております。こちらに期待し、
今後も傍聴協力等、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い
いたします。
 
次回、控訴審第3回期日は1月21日10時半~
東京高裁825法廷です。どうぞよろしくお願いいたします。

2014年10月21日火曜日

【あと10日】「趣旨採択」まであと一歩

こんにちは。APFS加藤丈太郎です。
誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクトも
いよいよ終盤に差し掛かってきました。

本日は荒川区議会 福祉・区民生活委員会において、「長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くことを求める陳情」の審査が行なわれました。私も朝から傍聴に行ってきました。

委員長を除く7名の委員中、
「趣旨採択」(※)とすべきが3名(公明党、日本共産党、民主党・市民の会)、
「不採択」(自由民主党、あらかわ正論の会)という結果でした。
よって、委員会としては「不採択」という結論になりました。

しかし、これは今後に「希望」を持てる結果です。
なぜなら、荒川区議会の会派の構成を見ると、本会議で逆転できる(即ち過半数が「趣旨採択」となる)可能性が残されているからです。
「不採択」が続いていた中、一筋の「希望」が見えてきました。
議員への働きかけを継続し、本会議で「趣
旨採択」となるよう頑張っていきます。

また、陳情への質疑応答の中で、興味深いデータも出てきました。
2012年7月9日に改定入管法が施行された際に、
外国人登録が廃止され、外国人も住民基本台帳に統合されました。
その際、非正規滞在外国人住民は住民基本台帳には移行されませんでした。
506名の方が移行されていないという事実が判明しました。
これは陳情をしなければ、決して光の当たらなかった事実であると言えます。

各議員からは、非正規滞在外国人を一括りに正規化するのは難しいという意見が多く出されました。
しかし、以下のような意見も出されました。

・親の都合で連れて来られた子どもには罪がない
・日本で子どもが義務教育を受けることに差別があってはならない
・難民申請中の方、DVにより一時保護されている方など、人道上配慮が必要な方もいる

非正規滞在外国人住民が抱える問題を地域住民に知ってもらう第一歩として、
陳情は大いに有効であると実感しています。

陳情の趣旨説明、議員への働きかけは今後も続きます。非正規滞在外国人住民を含む誰もが「希望」を持てる社会の実現のため頑張っていきます。

どうか皆さんのご支援をよろしくお願いいたします。
ギフトの購入予約で、プロジェクトをどうか達成させてください!

【プロジェクト終了まで あと10日】【目標金額達成まで あと18,000円】 
誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

2014年10月17日金曜日

APFSボランティアの 感想(秋山さん)


 大学で在日外国人の問題を勉強する中でAPFSという団体を知り、その縁でボランティアをしています。週に一度事務所にてイベントの告知やチラシの作成等を中心にお手伝いをしています。 まだボランティアを始めてから日が浅いので慣れない事も多く大変ですが毎回学ぶことが多いです。 私は大学に入るまで在日外国人が抱える問題について何も知りませんでした。 APFSでのボランティアの経験では、衝撃を受けることが多く自分の無知を思い知ります。私がボランティアを始めたきっかけは、日本における外国人の方が抱える問題について調べるうちに何らかの形で彼らのお手伝いが出来ればいいと思うようになったからです。これからも微力ながらお手伝い出来れば良いなと思っています。
 私は大学で勉強する中で、国際環境の変化によって国家の役割や境界線の再考が求められていると感じます。多くの人が海外に目を向けていますが、国内における国際化の問題にももっと注目が集まればいいと思います。日本人も外国人も同じ地域に住み生活を送る中で、国籍や在留資格によって多くの不利益を被っている状況は外国人だけではなく、地域に住む我々の問題ではないかと思います。我々の問題として国籍など関係なくお互いに協力できる関係を築くことができるように、まずは自分から行動しなければならないと思います。 APFSの理念にある誰もが希望を持てる社会を実現できるように、今後もさまざまな活動に参加したいと思います。

2014年10月16日木曜日

スラジュさん事件国賠控訴審第2回終了

10月15日(水)10時半より825法廷でスラジュさん事件国賠訴訟の控訴審第2回期日が行われました。傍聴席はほぼ満席の状態でした。

今回は原告側からの主張。スラシ゛ュ弁護団の谷口弁護士から10分程のプレゼンがなされました。その説明は単純明快で、1審と2審の被告側の主張の変化(1審ではスラジュさんは心臓疾患単独で死亡したと説明したが、2審では送還によるストレスと疾患が相まって死亡したと主張)、事件から4年もたつのに2審になって国側はそれまで誰も見つけていなかった新たなスラジュさんの心臓疾患を出してくるなど、明らかにおかしい点を指摘しました。「(スラジュさんが)制圧行為で死亡したことは誰にも否定できない」と断言し終了しました。

裁判後は日比谷図書文化館に場所を移し報告の時間をとりました。(写真は報告する谷口弁護士)

次回は1月21日(水)10時半~東京高裁825法廷です。被告側からの主張となりますが、特に目新しい主張がない場合、次回で結審になる可能性もあります。
皆さん、控訴審も終盤に近付いてまいりました。もう少しです。今回のように控訴審の中で10分も時間をとりプレゼンが許されるのは異例のことらしく、これは毎回たくさんの傍聴者がいらしてることが裁判長に大きなアピールとなっているためだと考えられます。引き続き傍聴のご協力どうぞよろしくお願いいたします。
(傍聴券配布についてはまだ未定です。1月過ぎたごろに決定するとのことですのでそのころにAPFSのサイトやブログなどでお知らせします。)

 
 

2014年10月14日火曜日

READY FOR? ギフト APFS HOME PARTY割引券・無料券のご紹介

APFSではクラウドファンディングサイトREADY FOR?を通じて、
誰もが希望を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクトに取り組んでいます。

READY FOR?を通じてギフトを購入していただくことで、
プロジェクトを応援していただけます。

 今日は、ギフト「APFS HOME PARTY」割引券・無料券をご紹介します。

でも、その前に陳情の趣旨説明をしていて感じたことを・・。
今回、地方議員の皆さまにお会いする中で感じるのは、
外国人住民と接点を持っているか否かで反応が違うということです。

外国人住民と接点を持ったことがある地方議員の方は、
感覚として、「外国人も日本人も同じ人間である」ことを理解されているように思います。

一方、外国人住民と接点がない地方議員の方は、統計や報道だけで判断をされ、
外国人への独特の先入観を持たれていて、そこから先に進めないような感じがしました。

誰もが「希望」を持てる社会
を作るためには、お互いがお互いを知ることが必要だと考えています。
そこで、APFSでは、隔月に1回、第4日曜日にAPFS HOME PARTYを催しています。
気軽な国際交流の場として、毎回盛り上がっています。

食べたことのない味、話したことのない国の人が、パーティーが終わる頃には、おいしかったあの味、○○が特徴的な○○国の人と、印象が大きく変わっている様子を拝見しています。
色々な国の人が集まって、流暢な日本語で会話している、日本でも珍しい空間だと思います。

ギフトでは、金額に応じて、半額割引、全額割引など、
APFS HOME PARTYに来ていただきやすいような特典をご用意しています。
次回のHOME PARTYの開催予定は、11月30日(日)です。
早速、ギフトを使っていただくことができます。

スポンサー募集まであと17日、目標金額まであと10万です。
目標金額を超えて達成をすることで、
誰もが「希望」を持てる社会を築くことに多くの理解が寄せられているということを、目に見える形で社会にも訴えていきたいと思います。

どうか、ギフト購入でプロジェクトを応援してください。
よろしくお願いします。

誰もが希望を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

2014年10月11日土曜日

外国人住民の「希望」を聴くワークショップ(第3回―フィリピン編)報告



 10月11日(土)、東京都板橋区・大山のAPFS事務所で、このほど在留特別許可を受けて日本で生活しているフィリピン人女性を囲むワークショップが行われた。

 約10人の参加者らが集まり、現在40歳代の女性とその夫(建設作業員)、現在10代の二人の子どもの苦難に満ちた20年の闘いについて傾聴した。

 女性は夫と1993年に来日した。夫は約1年、女性は半年、入管に収容された。2010年7月に在留特別許可を受けた。今後は、更新を続ける。いまは、未来と希望がある。

 摘発からの4年3カ月は試練の連続だった。子どもは、児童相談所に預けられたが、どこの相談所なのか、入管は場所も教えてくれない。女性の父が来日し、女性に10年以上ぶりに会ったが、ガラス越しの面会だった。

 入管の収容所は男女別々なので、夫婦も会えない。情報が少なすぎて、様々な困難があった。

 収容から解放され、首都圏に住み、子どもは小学校に通った。いじめられた。長女はそれほどでもなかったが、長男が苦しんだ。日本語しか話せないのに、日本人の子どもたちから仲間外れにされた。名前が長いので外国人だと知られ、ランドセルが泥だらけになっていたこともあるという。

 あるとき、夫が長男に、「(遊びの仲間に)入れて」と言ってみたら?と提案した時から長男は、だんだん日本に溶け込めるようになった。

 女性は、子どもたちに日本風の「キャラ弁」を毎日、手作りして、溶け込む話題づくりを提供するようにした。

 参加者から、質問が多く飛んだ。「子どもたちのアイデンティティーは、フィリピンですか、日本ですか?」との問いに、女性は、「フィリピンにも連れていくことはありますが、日本です」。ほかの参加者からは、「食べ物はどんなものですか?」との質問があった。家庭では、日本食だという。冬には鍋料理。

 女性の「希望」。それは、日本に住み続けることだという。夫は、子どもたちの学費のために、毎日、休まず、建設現場で働いている。長女は大学生で、英語を専攻している。イタリア語も好きだという。2020年の東京オリンピックで、何らかの仕事ができるかもしれない。東南アジアからの賓客を迎える仕事とか。

 4年3カ月にわたる苦難を乗り越えた家族。東京オリンピックまであと5年とちょっとだ。

「イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン」に参加しています。

APFSではイオン板橋店で「イオン幸せの黄色いレシート」のBOXを9月11日から設置してもらっています。

毎月11日に黄色いレシートが発行されます。それを応援したい団体のBOXに入れると、レシートの合計金額の1%が寄付される仕組みになっています。



10月11日(土)には3名でイオン板橋店を訪れ、直接寄付のお願いをしてきました。
気軽に出来る社会貢献ということで、沢山の方にご協力をしていただくことができました。ご協力をいただいた皆さまありがとうございました。
 なお、ボックスの文字が小さくて見づらいことに気付いたボランティアが鋭意、新しいボックスを作成中です。来月は新しいBOXで皆さまをお迎えすることが出来ます。




イオン板橋店にお立ち寄りの際には、是非ともAPFSのBOXに投函をお願いします。
なお、イオン板橋店に限らず、その他のイオンのお店にも同様のBOXがあるそうです。気軽に始められる社会貢献活動です。イオンにお立ち寄りの際には、是非参加してみてくださいね。

イオン幸せの黄色いレシートについてはこちらからご覧いただけます。


2014年10月10日金曜日

APFSボランティア参加に関する感想(三輪さん)

こんにちは。APFSボランティアの三輪と申します。
私はAPFSのボランティアに参加させて頂いてから半年程経過し、
今回初めてのブログ投稿となります。

外国人の親を持つ私にとってAPFSの活動理念は大変興味深いもので、
その精力的な支援活動の一環に多く携わることが出来、在日外国人の方々の一助となれれば幸いと感じてボランティアを開始しました。
とりわけ私が所属している大学のゼミにおいて、「移民政策」に関しても学んでいる最中である為
APFSが掲げる理念に非常に共感しております。

つい先日、テレビ番組においてスラジュさん事件の特集を目にしました。
私の記憶が正しければ、今回の報道が初めて世間で反響を呼んだものであったと思います。
しかしながら同時に今回の報道に衝撃を受け、全くこの問題を認識していない日本人の多さが
露呈したのではないでしょうか。
かつての私は日本人として何一つ不自由なく過ごしている日本の社会の片隅で、
こういった種の問題が日の目を浴びず、未だ多くの深刻な障壁が存在しているとは
全く認識すらしておりませんでした。
同様にAPFSに参加後、大学の友人と接触するうち、
現代の同世代の人々は海外志向が強いだけでなく、
異文化交流の場を進んで求めている人が多いように感じるのになかなか
知る機会が設けられていないのも何だかもどかしく感じています。


多文化共生は将来人口減少と言った危機的状況に晒される我が国において
避けては通れない永遠の課題であると考えています。
そんな中、未来を担っていく私たちが早い段階からこの問題に着目し、
解決策を見出す為に何らかのアクションを進めて行くべきだと考えます。
まずは多様な文化的背景を持つ外国人の方々と接する機会を増やすことで
多文化共生のための第一歩が踏み出せることと思います。

私自身も今後、APFSで開催される、ワークショップにおいて、外国人の方々の生の声を
聞く貴重な場へ参加して、更に理解を深めるとともに、多くの方々にこの問題について
認知して頂きたいと考えております。


2014年10月2日木曜日

READY FOR? スポンサー募集終了まであと一ヵ月を切りました!

皆さん、こんにちは。APFSの加藤丈太郎です。


9月30日(火)、重点地区(36の地方議会の中でも特に力を入れて、趣旨説明等を行っている)の一つである松戸市議会の本会議において、9月30日、陳情の結果が出ました。残念ながら、結果は「不採択」でした。

しかし、2名の議員が「採択」を主張してくださったとのことです。これは特筆に値すると思います。
採択を主張してくださった議員の一人はブログの中で以下のように記されています(以下、そのまま引用)。
----------------------------------------------------------------
不採択となりましたが、
陳情第7号 長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くための意見書提出を求める陳情の
陳情趣旨には、
私は、多分に理解できました。
彼たち、彼女たち、そして子供たちのスタートラインを国と地方自治体が連携しながら、
キープしていくことを考えていく時であると感じます。
----------------------------------------------------------------

陳情によって、外国人住民が抱えている問題が伝わります。
伝わることで、次のアイディアやアクションが生まれるはずです。
「国と地方自治体が連携しながら」「スタートラインを」「キープしていく」という視点が早速生み出されたのです。

松戸市議会は、他のどこの議会よりも議会日程が早く、まだまだ地方議会は続いていきます。
別に重点地区と定めている千葉県市原市では、週末に地方議員と住民の皆さんと会合を持ちます。東京都荒川区へは、少なくとも後2回は赴き、陳情の趣旨を説明し続ける予定となっています。他の地方議会もこれから日程が入ってきます。




本プロジェクトはクラウドファンディングサイト「READY FOR?」に参加しています。
スポンサー募集終了まであとひと月を切りました。
2014年11月30日までに目標金額を達成しないと、1円ももらうことは出来ません(全てスポンサーに返金されます)。10月2日現在、94,000円、達成率47%と大変苦戦している現状にあります。
10月31日までに、あと106,000円必要です!
地方議員への陳情の趣旨説明、会派回り等をするために、まだまだ交通費がかかります。
どうか皆さま、ギフト購入でプロジェクトを応援してください。
既にギフトを購入してくださった方は、是非、FBのシェア等でご友人にギフト購入の支援を呼びかけてください。
皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。

誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

2014年9月20日土曜日

厳しいことも言われますが、陳情の趣旨説明頑張っています!

こんにちは。加藤丈太郎です。引き続き陳情の趣旨説明を行っています。

昨日(9月19日)は、神奈川県愛甲郡愛川町の愛川町議会に陳情の趣旨説明をしました。
本厚木まで出て、さらにバスで40分揺られてようやく到着です。2時間半かかりました。愛川町には実際にAPFSで実際に支援をしている非正規滞在者が存 在します。「事務所(板橋区)まで相談に来る際、いつもこの距離を来ているのか」と思わず思いを馳せました。愛川町は人口の5%を外国人住民が占める、外 国人住民の集住地区です。実際、町役場でも沢山外国人住民の顔を見ることが出来ました。

私からは法律と実態が乖離していたが故に非正規滞在外国人住民が発生したこと、
現に労働力として期待され、存在が黙認されていた時期もあることなどを説明をさせていただきましたが、「法律違反をしているのだから帰るのが当たり前、こんなの不採択だ」となかなか手厳しいご回答を頂きました。
加えて、趣旨から逸れて、わざわざ「外国人には税金を滞納している方もいる」とご発言をされた議員もいました。外国人への固定観念が強いのではないかと思われる発言だと感じました。
全体的に非常に厳しい雰囲気で、結果は残念ながら「不採択」でした。

「採択」をしていただくのは容易ではありません。しかし、見えない存在となっていた非正規滞在外国人住民を「見える」化することに本プロジェクトの意義があると感じています。まず、議論の遡上に乗せることが重要なのです。

その後、東京都大田区に移動し野呂議員と面会をさせていただきました。陳情書を実際にご覧になった野呂議員が個別に問い合わせをくださり、面会する運びとなりました。
「新たに建設労働者を時限措置で受け入れることと、現に非正規滞在外国人住民が放置されていること」には矛盾があるのではないかという、まさにご理解いた だきたい点をご指摘いただきました。今後も連絡をさせていただくことになりました。今回の陳情がきっかけで新たなつながりが広がっています。

今週は、墨田区議会にも陳情の趣旨説明を行いました。私一人だけではとても全てを回り切るのは不可能です。ボランティアスタッフが頑張って説明をしてきてくれました。プロセスを楽しんで手伝ってくださるので、とてもありがたいです。


陳情に回るまでは果たしてどれだけの理解が得られるのか、正直分からずにいました。しかし、実際には多くの関心が寄せられることが分かりました。

地方議会は地方ほど早く始まっており、東京の区部はまだまだこれからになります。陳情プロジェクトはまだまだ続きます。現在、目標金額の半額弱で足踏みをしています。このままではプロジェクトを達成出来ません。

どうか、皆さん、購入予約、facebookのシェア、ご友人への口コミ等で、応援をしてください。よろしくお願いします。

READY FOR?
誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

【9/20(土)TBS報道特集】で「スラジュさん事件」が報道されます

【9/20(土)TBS報道特集】で「スラジュさん事件」が報道されます。
番組は16:30~(アジア大会のため繰り上げ)、スラジュさん事件のVTRは17:10頃から流れる予定です。是非、ご覧ください。
<報道特集 ▽夫はなぜ死んだ?問い続ける妻 入管行政と人権>

2014年9月12日金曜日

【APFS HOME PARTY(9/28(日)開催)のご案内】

APFSでは外国人会員、ボランティア、寄付者、ご友人の皆さまが交流することを目的に、ホームパーティーを開催いたします。
国籍問わず、多くの仲間で集まって盛り上がれたらと思います。アイディア、言語、文化、色々なものが交換出来る場になれば幸いです。
料理はまだ調整中ですが、フィリピン料理・インド料理も出るかも
是非奮ってご参加ください。

日時 2014年9月28日(日)15:00~17:00
会場 APFSオフィス(東武東上線「大山」駅 北口徒歩1分)
会費 2,000円(子ども1,000円)食べ物・飲み物(アルコール含)が出ます

★準備の都合上、参加をご希望される方は9月25日(木)までに以下連絡先まで申込をお願いいたします(先着20名)。

APFS will hold the home party to encourage members from overseas, volunteers, donators and friends to exchange.
We APFS would like to have good time together with you regardless of nationality. Hope the party becomes the place of exchanging ideas, languages, cultures and others.
Filipino and Indian dishes might be offerred.
Please join us!

Date 28th September(Sunday)15:00~17:00
Place APFS Office(1mins from Tobutojo Line “Oyama”station North entrance)
Fee 2,000yen(Child 1,000yen)for foods and drinks(alcohols)

★If you want to join the party, please sing up to the contact below by September 25th Thursday (First 20 applications).

【連絡先 Contact】
特定非営利活動法人APFS (ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY)加藤(Kato) 
東京都板橋区大山東町56-6 メゾーネ大山301
TEL 03-3964-8739 FAX 03-3579-0197 E-mail jotaro33@gmail.com

外国人住民の「希望」を聴くワークショップ 第二回に参加して ボランティア福本さんの感想

8月に始まったワークショップの第2回に参加した。当初の予想を超える20人以上の参加の中で和やかな雰囲気のうちに会は開かれた。

今回の講師はAPFSの理事でもあるミャンマー出身のスイスイ テイさんであった。まずはミャンマーの地図上の位置確認を行う。いきなり己の無知に気付かされる。これだけでも今日参加した意味があろうと言うものだ。続いて、彼女から来日の経緯、子供の渡日、入管への収容、在特の取得、高校卒業、そしてこれからの希望などについて思いのこもった話が語られた。

その話を聞きながら、肌を通して伝わってくる日本への愛情がどこからやってくるのか?その当たりの想いを訊ねてみた。答えの一つは日本社会の治安の良さ、女性一人が夜道を歩く事の出来る安全性の高さであった。「井の中の蛙」である私は多少の驚きと共に納得する。ホッブズではないが、生命の安全こそ国家の存在理由の原点ではないか。人権観念の一核心を改めて教えられる思いであった。

それでももう一人の私が頭をもたげる。安全を誇るこの社会は、しかし同時にヘイトスピーチを「表現の自由」(!)等の名のもとに処罰もなしに野放しにし、関東大震災時の朝鮮人虐殺を記す副読本を教育委員会の力で修正させる介入を許す社会でもあるのだ。

スイスイ テイさん。やっぱり僕はニッポンがあんまり好きではないのです。残念です。でも、貴方の存在がこの国と社会にとっての希望である事、その事だけは信じて疑いません。

2014年9月11日木曜日

松戸市議会総務財務常任委員会に陳情の趣旨を説明しました

こんにちは。加藤丈太郎です。

地方議会への一斉陳情後、陳情の趣旨説明が始まっています。今日は特に活発に議論が行われた事案をご紹介します。

2014年9月11日(木)松戸市議会総務財務常任委員会で「長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くための意見書提 出を求める陳情」について趣旨説明を行いました。私に加え、松戸市内に居住している5名の当事者が傍聴者として参加しました。

陳情の審査について少し説明をします。陳情は委員会に付託(議案の審査を本会議の議決に先だって他の機関に委ねること)され、委員会で採択/不採択が決まります。その後、本会議で委員会での採択/不採択について議決をします。

私からは、非正規滞在外国人住民が現に松戸市に存在すること、松戸市にお住まいの日本人住民からも支援をいただいていること、なぜ非正規滞在外国人住民が生まれるのかのメカニズムについて説明をさせていただきました。

私からの説明後、委員からは「もっと、在留特別許可について弾力的な運用が必要なのではないか」「国民健康保険、就学等の市民サービスは非正規滞在の状態 であっても、現に市に住んでいるのであれば受けられるようにすべきではないか」「自分の子どもがオーバーステイの子どもと友達だったが、ある日突然その子 が強制送還された。どうしてその子がいなくなったのかをどう子どもに説明すればよいか悩んだ経験がある」と言った声が聞かれました。

ただ、「正規化」を求めるという陳情の趣旨は採択しかねるという結論になりました。文言をより慎重に検討して、また再度陳情を出したいと当事者たちと話しました。

まずは地方議員に問題を知っていただくことが何よりも重要です。陳情は問題を知らせる大変有効なツールであると実感をしています。一般に陳情が採択されるのはとても難しいそうです。しかし、可能性を信じて、趣旨を説明し続けたいと思います。

陳情の趣旨説明はまだまだ続きます。
地方議会への一斉陳情は、クラウドファンディングサイトREADY FOR?に参加しています。
プロジェクトの達成率がなかなか伸びていません。どうか、ギフト購入、プロジェクトのFacebook等での拡散で応援してください。よろしくお願いします。
 
誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

「イオン幸せの黄色いレシート」に今日から参加します

イオン板橋店で「イオン幸せの黄色いレシート」のBOXを本日9月11日から設置してもらうことが決まりました。

毎月11日に黄色いレシートが発行されます。それを応援したい団体のBOXに入れると、レシートの合計金額の1%が寄付される仕組みになっています。

イオン板橋店にお立ち寄りの際には、是非ともAPFSのBOXに投函をお願いします。
イオン板橋店の皆さまご協力をいただき、ありがとうございます。

なお、イオン板橋店に限らず、その他のイオンのお店にも同様のBOXがあるそうです。気軽に始められる社会貢献活動です。イオンにお立ち寄りの際には、是非参加してみてくださいね。

イオン幸せの黄色いレシートについてはこちらからご覧いただけます。
https://www.aeon.info/environment/social/aeonday/yellow_receipt.html

2014年9月6日土曜日

外国人住民の「希望」を聴くワークショップの2回目、大盛況のうちに終了!

外国人住民の「希望」を聴くワークショップの2回目を開催しました。
10名の定員を大きく上回る18名の参加がありました

今回はミャンマー人のゲストを迎え、来日してからの20年以上の生活を語っていただきました。

ゲストは「ミャンマーも日本の良いところを学べばきっと、成長できる。だから、ビジネスを立ち上げ、ミャンマーと日本をつなぐ存在になりたい。それが私の『希望』です。」と語ってくれました。
参加者の中には現にビジネスでミャンマーを訪れている方もあり、ミャンマーのビジネス事情なども聞かれるなど、双方向のやり取りもありました。
また、ゲストからは老後をどこで住むかについて、家族間で意見が違い、話し合いをしているという話も聞かれました。


参加者からは以下のような感想が寄せられました。
・定期的に開催して欲しい会でした
・「日本に住むミャンマー人」ではなく、Aさんという具体的な「個人」の話を聴くことの大切さを感じました。
・Aさんの信念とそれを支えた方々の思いに触れたくさんの力をいただきました。
・もっともっとを叶えられる日本を期待したいですね
・参加者同士の意見交換会とディベート等の時間を割いて頂きたい

参加者からのフィードバックを踏まえ、次回はゲスト対参加者の質疑応答だけでなく、参加者同士意見交換が出来る時間を作りたいと思います。

次回は10月11日(土)18:30~の開催を予定しています。
内容の詳細が決まりましたら、APFSのウェブサイト(http://apfs.jp)にアップします。
是非、奮ってご参加ください。
 

2014年9月1日月曜日

陳情の趣旨説明に行脚しています

こんにちは。APFSの加藤丈太郎です。
地方議会の陳情プロジェクト、着々と進めています。

予定している36ヶ所のうち、陳情は残すところ、あと6ヶ所になりました。
ここまでで30の地方議会に陳情を完了したことになります。

陳情と並行して、陳情の趣旨説明が始まっています。
書面だけでは伝わりきらない部分を説明に日々回っています。

今日は「東京・生活者ネットワーク」にお招きいただき、陳情趣旨を説明してきました。「東京・生活者ネットワーク」は、都内33の自治体にあり、3人の都議、51人の市・区議をもつローカルパーティ(地域政党)です。

非正規滞在外国人住民は2012年7月9日以降、住所を持つことが出来なくなりました。住所がないことから生じる問題について、多数ご質問をいただきました。また、それぞれの議会での質問、他会派への説明等、出来ることをやってくださることになりました。

地域の問題を解決する立場にある地方議員にまず問題を知ってもらうことに今回のプロジェクトの意義があります。
今後も続々と陳情趣旨の説明のアポイントが入っています。地方議会に出かけていくために、皆さんのご支援が必要です。

本プロジェクトはクラウドファンディングサイトREADY FOR?に参加しています。
どうか私たちのプロジェクトをギフトの購入予約を通じて応援してください。
よろしくお願いします。

誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

2014年8月26日火曜日

地方議員さんが関心を示してくれています!


おはようございます。APFS加藤丈太郎です。

連日、陳情や陳情趣旨の説明に走り回っております。これまでに、22の地方議会への陳情を完了しました。

これまでで、東京都、荒川区、板橋区、目黒区、品川区、港区、大田区、中央区、杉並区、中野区、新宿区、江東区、川口市、戸田市、富士見市、三郷市、市原市、船橋市、松戸市、愛川町、五霞町の地方議会に陳情を完了しました。

8月18日(月)にNHKニュース7で「地方議会への陳情プロジェクト」が取り上げられました。全国で放送された影響力は大きく、一週間の間に昔の知り合 いから沢山連絡をもらいました。視聴者の方の中には、「うちの車を自由に使って欲しい」というありがたいお申し出をくださる方もいました。

また、本プロジェクトに関心を示してくださる地方議員さんが続々と出ています。今も千葉県市原市の地方議員さんに陳情趣旨を説明するための電車中でこのレポートを書いています。 東京都内の地方議員さん向けの説明会をすることも決まりました。

地方議会によっては、趣旨説明が陳情のプロセスの中に組み込まれている議会もあります。目黒区では議長に直接陳情趣旨を説明する機会が与えられます。神奈川県愛甲郡愛川町では、議会で説明をすることが出来ます。厚木からバスに40分乗って出向くことになりそうです。
というわけで、陳情を出しただけで終わりではなく、度々地方議会を訪れることになりそうです。

「地方議会への陳情プロジェクト」は、
クラウドファンディングサイト「READY FOR?」に参加しています。

皆さんの支援が引き続き必要です。
購入予約、facebookでのシェア、メールでの紹介等々、皆さまのますますのご支援をよろしくお願いします。
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

2014年8月19日火曜日

ここまで10の地方議会に陳情を出しました!

こんにちは。APFS加藤丈太郎です。
昨日(8/18 月曜)より、「希望への道プロジェクト―地方議会への一斉陳情」が始まりました。約40の地方議会に非正規滞在外国人住民の正規化に関する陳情を提出します。

昨晩(8/18 月曜)、NHK総合「首都圏ネットワーク」「ニュース7」「NEWS WEB」ご覧いただいたでしょうか。議会事務局の方にも「昨日、ニュース見ました」と声をかけていただき、NHKニュースで取り上げられることの効果を実感した次第です。

今日(8/19 火曜)は、市原市議会、船橋市議会、目黒区議会、港区議会、大田区議会、品川区議会に陳情を提出しました。市原市議会、船橋市議会へは、実際にその市に居住している非正規滞在外国人住民も同行しました。区への陳情はボランティアスタッフに手伝ってもらいました。私一人の力ではなく、色々な方の協力をいただきながらプロジェクトは展開しています。

提出〆切の関係で、昨日(8/18 月曜)の本格スタート前に既に陳情を提出をしている、荒川区議会、板橋区議会、戸田市議会、愛川町議会と合わせ、ここまでで10の地方議会に陳情を提出しています。ハイペースで進めています。とはいってもあとまだ30近く残っています。

陳情後、9月に地方議会議長に陳情趣旨を説明するアポイントなども取れ始めています。1度陳情に行けばそれで終わりではなく、度々出かけていく必要があります。当然、その度に交通費がかかるわけで、皆さんのご支援が本当に必要です。

READY FOR?(クラウドファンディング)サイトを通じて、プロジェクトをご支援いただくことができます。
どうかご支援をよろしくお願いいたします。

READY FOR?(クラウドファンディング)のプロジェクトページ是非一度ご覧ください。
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

                                                 (市原市への陳情の様子)

2014年8月4日月曜日

スラジュさん奥様の意見陳述

以下は、先日のスラジュさん事件国賠訴訟の控訴審第一回期日で、スラジュさんの奥様が裁判官、傍聴者の前で読み上げた意見陳述の内容です(奥様のご了解を得て掲載しております)。奥様のスラジュさんへの愛情・悲しみ・喪失感が痛いほど伝わる内容です。

*バリーとはスラジュさんの呼び名です



意見陳述書

平成26730

スラジュ妻

 

 私の夫を、バリーを、かえして下さい。

それができないのであれば、法務省は正式に謝罪してください。 

バリーにした危険な行為を反省して下さい。

 心の支えであった夫、バリーを失ってから、4年にも亘る私の苦しみを、これ以上長引かせないで下さい。

 

 地裁の判決により、入管の行為は違法であり、入管職員の制圧行為そのものが、バリーを死に至らせたのだと認められたことに感謝しております。

亡くなってから、初めてバリーが人として認めてもらえたと感じました。

 

それだけに、国側の控訴には大変ショックを受けました。

二度と同じ誤ちを繰り返して欲しくないという強い思いを胸に、この4年間必死で生きてきた私にとって、国側の控訴はとても残念です。

バリーには命の尊厳さえ与えられないのかと思うと、とても悔しいです。

このままだと、また同じ事が起こるのではないかと、恐れています。

いったい何人の人間が死んだら、人の命の尊さを法務省は真剣に考えてくださるのでしょうか。

死亡時から一貫して、彼が一人の人間としてみてもらえていないことが悲しく、虚しさが込み上げてきます。

そして法務省の誠意のない対応に、私の苦しみは深まるばかりです。

 

暴れていないのに、入管職員にうつ伏せで身体を抱え上げられ、手足に手錠をされ、猿ぐつわをされたうえに、結束バンドで両手とズボンを留められ、更に前屈みに頭を抑え付けられながら、バリーは死にました。

死ぬ瞬間だけでなく、その前から危険な状態にさらされ、怖い思いをさせられていました。

そのような行為を人間が人間に対して行っていいのでしょうか。

死んでいく時、誰にも気付いてもらえず、どんなに痛くて苦しくて怖かったかかと思うと胸が張り裂そうです。

 

バリーがぐったりした後、入管職員はバリーの脈がないと分かっていたにも関わらず、死んだ演技をしていると決めつけ、救命を行わなかったばかりか、エジプト航空の職員に言われるまで動こうとしなかった事実に対して何の反省もないことが分かり、憤りを押さえられません。死んでもいいと考えていたとさえ感じます。バリーは荷物ではありません。入管職員である前に、人としての行動をとるべきだったのではないでしょうか。

 

 裁判がある度に、バリーを失ったことを思い知らされ、毎回心が抉られるような気持ちです。辛くて裁判はもう止めたいとこれまで何度も思いました。

それでも、バリーの最期を見とれなかったのだから、せめて真実を知る事が妻である私の務めだと言い聞かせ、その度に踏みとどまってきました。

 

20年間に亘って夫婦として一緒に暮らし、心のよりどころであったバリーを失った悲さに耐えながら、更にこれからも裁判を続けなければならない事は、二重の苦しみです。一緒にいられない寂しさだけでなく、これからも裁判が続く限り何年経っても裁判の度にバリーが死んだ日に引き戻され、最期の面会時のバリーの笑顔と共に誰とも判別できないくらいに朽ち果てたバリーの顔が甦ります。

愛するバリーが、どんな残酷な扱いを受け、どんなに怖い思いをさせられたのかを知って、胸が痛くて呼吸もできないほど苦しくなります。

かさぶたを剝がされたように封印していた心の傷がまたパックリと開き血が噴き出すように痛みだします。その痛みと苦しみに耐えることは、人の何倍もの努力をしても出来る事ではありません。どうかこの苦しみをわかっていただきたいと思います。

 

 先日、離婚して別々の国で暮らす夫婦が、再会し元夫の再プロポーズを受けて、一緒に暮らしだすというテレビ番組を見ました。

それは、お互いに生きているからこそ叶う事で、どんなにバリーに会いたくても愛があっても私には永遠に叶わない事だと思うと、改めて失ったものの大きさを思い知らされ、その日一晩中涙が止まりませんでした。

 

バリーは音楽を愛していました。そしてみんなに愛されていました。

 つい先日は、二人でよく訪れていたお店のオーナーが、バリーを偲んで催しを開いてくれました。

お店の壁に飾られたバリーが描いた絵を見ながら、オーナーは、バリーがいつも決まった座に座り熱心に音楽を聴いていた様子を話してくれました。

そしてバリーの好きな曲を今でも忘れないでいてくれていて、オーナー自らギターを弾きながらその歌を歌ってくれました。

 歌を聴いている間、もう座る事ができないお気に入りの席を眺めながら、以前、桜の木の下のベンチに座り、日本人の友達とライブをした時の話や、たわいもない話をして笑いながら過ごした幸せな時間を思い出していました。

 バリーが弾くギターの音色、バリーの声を二度と聞く事ができない事に胸が苦しくなり涙がこぼれました。

 

 こんな辛い思いをする人間を増やさないでください。そしてバリーの死が無駄にならないよう、二度と同じ誤ちが繰り返されないよう、裁判長様、どうか問題と考えられる点を的確に判断して下さるようお願いいたします。

 
 

2014年8月1日金曜日

スラジュさん国賠 控訴審第一回期日が終わりました

7月30日15時半より、控訴審第一回期日が行われました。
今回は、原告側より、奥様からの意見陳述及び代理人からの控訴理由説明があり、その後、被告側(国側)からも控訴理由説明がありました。

原告側の控訴理由は
①地裁判決ではスラジュさんへの制圧行為のうち、スラジュさんの口にタオルを巻きつけた上で、前かがみの姿勢を強制したことは違法としたが、それ以外の行為は違法ではないとした点
②スラジュさんが違法な制圧講師を誘発したとして5割の過失相殺をした点
③慰謝料等の算定方法がガーナ基準とされている点
があげられました。

被告側の控訴理由は
①あくまでもスラジュさんの死因はスラジュさんにもともとあった心臓疾患による致死性不整脈であり、地裁判決ではそれを否定した点
②入管職員の行為は、国賠法上違法ではない点
があげられました。

奥様からの意見陳述では、裁判を続けることの苦しみ、様々な場面で思い出す夫スラジュさんとの思い出・喪失感などが語られました。傍聴者の中には奥様のお話に涙してる方もいらっしゃいました。

次回第2回期日は、10月15日(水)10時半より東京高裁825法廷となりました。
一回の期日で終わることも多い控訴審ですが、スラジュさんのこの事件は毎回多くの傍聴者も駆けつけ、裁判所側も注目されている事件と認識し、ある程度の時間をかけ審議していくようです。
引き続き、傍聴への協力、どうぞよろしくお願いいたします!

(写真は高裁に入るスラジュ弁護団の様子)


*以下、法廷内で実際述べられた代理人意見内容です(スラジュ弁護団児玉晃一弁護士陳述)この陳述の後、傍聴席から拍手がありました。
スラジュさんの存在そのものが過失だったとでもいいたいのでしょうか?
一審判決は、入管職員の制圧行為とスラジュさんの死亡との因果関係を認めた点で、大変画期的な判決でした。
しかし、一方で、スラジュさんが強制送還の命令に従うべきで、従わなかったのが違法行為を誘発したなどとして、50%もの過失相殺をしました。
スラジュさんが20年以上も連れ添った妻と一緒にいたいと願い、送還を拒んだのが、なぜ、せめられなくてはならないのでしょうか?
在留特別許可をめぐる裁判の一審でも勝訴したように、スラジュさんは本来、在留特別許可が認められても全くおかしくない人でした。
裁判で負けても、同種タイプのケースで、再審情願という手続により在留特別許可が認められる人は、珍しくありません。そんなスラジュさんが、家族と一緒に暮らすために送還を拒むのは当たり前です。
この点を捉えて過失がある、50%も減額するというのは、明らかにおかしいです。
この他にも、私たちは
*内規に反して手錠を足にかけたり、内規では使用が認められていない結束バンド、タオルを使ったのは違法ではないとしたこと
*逸失利益を全てガーナ基準としたこと
*遺族慰謝料が日本人の5分の1程度とされたこと
について、おかしいと思っています。
これらが、私たちが控訴をした理由の概要です。
もう一点、国の控訴理由についてお話しします。
国は、控訴審になってから、5つも医師など専門家の意見書を新たに出してきました。また、数多くの医学文献を翻訳して出してきています。
これらに掛かった経費は、一審で認められた賠償額500万円を越えるのではないかと思います。
そうまでして、国は何を守りたいのでしょうか?
昨年10月に、品川の東京入管で一人の男性が死亡する事件が起きました。昨日私は法務省に証拠保全に行き、死亡前の様子が映っているビデオを見てきました。
そこでは、嘔吐をし痙攣をしていたはずの男性の部屋に職員が行っているのに何も対処せず、緩慢な動作をしている様子が残っていました。救急隊員がきたのは、異変が起きてから約1時間後でした。
今年の3月には、牛久の、入国管理局でイラン人、カメルーン人が連続してなくなるという事件も起きました。
人を人として尊重する、そんな当たり前のことができていないから、こんなことがおきるんです。
入管は、スラジュさんの事件を何一つ教訓として生かせていないのです。
スラジュさんの事件は、先だってジュネーブで行われた国連の規約人権委員会でも、虐待によって死を引き起こした事件として懸念を表明されました。
人を人として尊重する、そういう、当たり前のことに入国管理局当局を導くような判決を高等裁判所でもして下さることを、信じています。
終わります。