2019年5月27日月曜日

イフタール


イスラム教徒には、年に1度、1ヶ月間日の出から日没まで飲食を絶つラマダン(断食月)があります。イフタールとは、その期間、日没後に最初に行う食事のことです。ラマダンは太陰暦に沿って行われるため、毎年時期が若干ずれます。
526日に、NIPPON BENGAL FRIEND’S CIRCLE主催のイフタールに参加してきました。
調理場ではカレーやビリヤニなどの美味しい匂いが漂っており、サークルの方々が協力して、イフタールの準備を行っていました。
日没の時間(26日は18:47)ちょうどになると、お祈りが始まり、話し声が止まり、静寂な雰囲気になりました。お祈りが終わると、食事の時間になり、皆さん楽しくおしゃべりをしながらご飯を食べ始め、再び会場の雰囲気がにぎやかになりました。最初にフルーツや揚げ物などのお惣菜が載った皿と、レモンジュース、カレーが出ました。その後に、ビリヤニが運ばれました。その日は牛肉のビリヤニが出ましたが、ヒンドゥー教の参加者の方のために、マトン(羊肉)のビリヤニも用意されていました。
途中で、会場の半分以上の方が、別室でお祈りをするためにいなくなりました。お祈りは畳部屋で行われており、日本にいてもムスリムとして自分達の文化を継続する姿を見ることができました。
ラマダンの目的は、断食によって怒りや強欲を振り払うことだそうです。しかし、1日の断食を終えて、皆で一緒に和気あいあいと食事をするイフタールに参加して、その目的だけでなく、辛い時間を一緒に乗り越えた仲間との食事による連帯感や結びつきの強さというようなものを感じました。(APFSボランティア小島春恵)


2019年4月1日月曜日

韓国の移住者支援団体「チョナンモイセ」APFS訪問


322日、韓国で移住者の支援を行うカトリック団体「チョナンモイセ」が、APFS事務所を訪問しました。
団体の代表と神父様、通訳をして下さった方をはじめとして、韓国に10年やそれ以上住んでいる移住者、合わせて12名が訪れ、お互いの団体の活動内容などについて話しました。移住者の方々は、ベトナムや中国、パキスタン、ロシアといった国々出身で、韓国に移り住んだ当事者の立場からどのように団体に関わっているかを説明してくれました。チョナンモイセは、移住労働者の集住地域である忠清南道天安市で活動をしており、主な活動としては、相談、教育、文化活動を行っているそうです。外国人の方への教育だけではなく、韓国国内の意識を変えようという方針から、当事者達が多文化理解について、実際に学校等の教育機関に赴いて講義をするなど、活動に対する積極的な姿勢が見受けられました。
APFSからはスタッフやボランティアの他、フィリピン、バングラデシュ出身のメンバー3名が参加し、APFSに加わった経緯や日本での生活について紹介したり、チョナンモイセの方からの質問に応えてもらいました。

個人的に興味深かったのは、二重国籍を持つことが許可されているベトナムの方の話でした。移住者のもとに生まれた男の子の場合は、韓国の徴兵制度の為に、国籍を一つに選択しなければならないという点で、日本との社会背景の違いを感じました。その他にも、自己紹介を含めて、その場にいた方それぞれの背景や生活について話し合いもできた有意義な時間となりました。テーブルを囲みながら向き合う形で、終始和やかな雰囲気で行われました。最後に集合写真を撮って締めくくりました。
普段は、APFS内での活動がメインなので、違う団体の方とお互いの話を共有し、交流ができた良い経験となりました。

앞으로도 이런 모임을 가끔 하면서 일본뿐만 아니라 다른 데에서 열심히 살고 있는 이주자와 함께 좋은 사회를 만들 있도록 노력하겠습니다. (これからも このような集まりを時々行いながら日本だけではなく違う場所で一生懸命生活している移住者の方とともに良い社会をつくることができるように頑張ります!)

(APFSボランティア 小島春恵さん)