2014年2月4日火曜日

被災地復興支援に尽力したダンテさん、再収容される

2014年1月20日、ダンテさんが東京入国管理局に(再)収容されました。

ダンテさんは違法状態のままではいけないと思い、
東京入国管理局に出頭をしました。
在留は認められず、その後、退去強制令書発付取消の訴訟も提起しましたが、
訴訟でも敗訴となりました。
訴訟で敗訴した以上、仮放免を続ける理由がないというのが東京入国管理局の言い分でした。

ダンテさんには日本に家族こそいませんでしたが、
日本に20年以上居住する中で、日本語をよく理解し、
建築関係の経験を活かして、日本で暮らしていきたいと願っていました。

右端がダンテさん
ダンテさんは、岩手県陸前高田市(2011年5月)、伊豆大島(2013年11月)と
APFSが主催した「被災地復興支援ボランティア活動」にも2回参加しました。

ダンテさんは身体が大きくて、口数の少ない大人しい人でした。
誰よりも力持ちで、復興ボランティアにおいて大活躍をされていました。
なぜ、被災地支援に参加してくれるのかを訪ねたときに、

「第二の母国である日本のために力を尽くしたい」と言っていたのが印象に残っています。

収容後、ダンテさんに面会し、
過去に再収容後も仮放免が認められた例なども紹介し、
話をしましたが、ダンテさんは帰国を決断されました。
「もし、子どもがいれば耐えられるかもしれないけど、
一人では収容には耐えられない。」と言っていました。

ただ、「本当は残りたい」とつぶやかれていて、何ともいたたまれない気持ちになりました。

東京オリンピックの開催に向けて、
新たに建築労働者を日本政府は時限付きで受け入れる方針を掲げています。
果たして、政府が予想しているとおりに労働者は動くでしょうか。
新たな人を受け入れる前に、日本語をよく話し、建築関係の経験が豊富なダンテさんを活用することがなぜ出来ないのかと憤りを感じています。

ダンテさんの今後に少しでも良いことがあるよう願わずにはいられません。