2011年8月5日金曜日

スラジュさん事件国賠提訴しました

昨年国費送還中に死亡したガーナ国籍のスラジュさんの事件に関して、本日午前中に国家賠償請求訴訟を提訴しました。スラジュさんの奥様とお母様が原告となり、国と、護送に付き添っていた入管職員9人に対して、損害賠償を求める提訴です。

通常、国のみが被告となりますが、証拠保全の中で出てきた資料により、送還時に入管職員が自費で購入した結束バンド(戒具として認められていません)をスラジュさんに使用したり、送還状況をビデオに撮っていたにもかかわらず途中で撮影を中止するなど、過失行為というよりも故意による暴行ともとれる事実が判明したため、国と共に入管職員も責任を負うべきとなりました。
ちなみに、証拠保全の申し立てをした時、法務省は当初、まさにこうした該当する入管職員の聞き取り資料などの提出を拒みました。その後の裁判所の画期的な開示命令により、資料が出され、上記のような入管職員の行動が明らかになりました。法務省は明らかにこうした重大な事実を隠蔽しようとしていたわけです。

午後には上記提訴について東京司法記者クラブにて記者会見を行いました。多くの記者が会見に参加し、外部からはエコノミストなど海外メディアの記者も参加しました。