在日外国人が日本で生活する上で抱える問題を、外国人同士で話し合うシェア・ミーティング。
2009年度の第6回目である今回は、<外国人当事者から見た多文化社会>という非常に大きなテーマではありましたが、とてもリラックスした雰囲気の中でそれぞれの経験や考え方を共有しました。
今回の参加者はフィリピン人の方が多かったので、まずフィリピンと日本の文化・習慣的な違いについて話し合いました。
参加者からは、信仰について、テレビ番組について、言葉づかいや他人への敬意の見せ方について、そして介護施設といった老後の生活についての違いがあげられました。
そして、日本人の外国人に対する偏見(ステレオタイプ)についても話題にあがりました。
例えば、ゴミ出しのルールが守られていないゴミがあった場合には、「外国人だから」ということで自分たちのものだと勘違いされることが多く、その見ず知らずのゴミが家の前に持ってこられることもあるそうです。
こういった外国人に対する偏見を取り払うためには、仕事や地域の行事への参加の中での日本人とのコミュニケーションを大事にし、自分たちのような外国人もいることを自分たちで伝えていくことが需要という意見が出ました。
ただ、参加者の皆さんは基本的には「郷に入れば郷に従え」という考え方を持っており、
「日本に住むんだったら、日本に合わせる方がいいと思う。嫌ならフィリピンに帰るべき」
という言葉も聞けました。
一見厳しい考えのようではありますが、十数年間日本で生き抜いてきた彼らだからこそ言える、非常に重みのある言葉が聞けたシェア・ミーティングでした。
※シェア・ミーティングは「平成21年度 東京都在住外国人支援支援事業助成」対象事業です。