2014年9月12日金曜日

外国人住民の「希望」を聴くワークショップ 第二回に参加して ボランティア福本さんの感想

8月に始まったワークショップの第2回に参加した。当初の予想を超える20人以上の参加の中で和やかな雰囲気のうちに会は開かれた。

今回の講師はAPFSの理事でもあるミャンマー出身のスイスイ テイさんであった。まずはミャンマーの地図上の位置確認を行う。いきなり己の無知に気付かされる。これだけでも今日参加した意味があろうと言うものだ。続いて、彼女から来日の経緯、子供の渡日、入管への収容、在特の取得、高校卒業、そしてこれからの希望などについて思いのこもった話が語られた。

その話を聞きながら、肌を通して伝わってくる日本への愛情がどこからやってくるのか?その当たりの想いを訊ねてみた。答えの一つは日本社会の治安の良さ、女性一人が夜道を歩く事の出来る安全性の高さであった。「井の中の蛙」である私は多少の驚きと共に納得する。ホッブズではないが、生命の安全こそ国家の存在理由の原点ではないか。人権観念の一核心を改めて教えられる思いであった。

それでももう一人の私が頭をもたげる。安全を誇るこの社会は、しかし同時にヘイトスピーチを「表現の自由」(!)等の名のもとに処罰もなしに野放しにし、関東大震災時の朝鮮人虐殺を記す副読本を教育委員会の力で修正させる介入を許す社会でもあるのだ。

スイスイ テイさん。やっぱり僕はニッポンがあんまり好きではないのです。残念です。でも、貴方の存在がこの国と社会にとっての希望である事、その事だけは信じて疑いません。