2013年10月25日金曜日

スラジュさん国賠第12回期日終わりました

10月23日(水)10時より第12回国賠期日が行われました。午前中はスラジュさんの死因とされている心臓疾患(心臓房室結節の嚢胞状腫瘍:以下、CTAVNという)の専門医師の尋問、そして午後からはスラジュさんの死因を断定した医師の尋問、そしてその後原告であるスラジュさん奥様の尋問となりました。

今回の注目は、当初は不明であったスラジュさんの死因を、スラジュさんがもともと罹患していたというCTAVNであると2年以上経た再鑑定で断定した池田医師の尋問でした。

池田医師は尋問当初からCTAVNが100%確実な死因と断言しました。窒息死と判断するのは他に明らかな死因がないというのが条件の一つであって、今回は明らかな他の死因(CTAVN)があるのだから窒息死ではない、と話しました。しかしCTAVNに罹患しながら90才ぐらいまで生きた例もあり、CTAVNにかかっていること=今回の死因がCTAVNによるもの、となぜ断言できるのかと問うと、「彼が死んだから」と述べ(!?)、医学的なことは分からない私たちが聞いても全く説得力に欠けた内容でした。
また、「CTAVNがあるのだから他の死因など検討しなくてもいい」、「あの時に死ぬのが彼の寿命だった」など、かなり乱暴な発言もあり、傍聴席からは批判の声が挙がる一幕もありました。
池田医師のこれらの発言から、スラジュさんの死因へのますますの疑念が、傍聴者皆さんで共有されたように感じました。

その後の奥様の尋問では、「(前回の入管職員の尋問内容などから)夫が人として扱われていないと感じた」、「こんなつらい思いをするのは私を最後にしてほしい」など、裁判長に一番伝えたいことが奥様本人の口から直接述べられました。



裁判後の報告会では、弁護団のほうから、今回の尋問では弁護団が望んでいた内容の発言がおおむね引き出せたとの報告があり、次回の最終弁論に向けて突き進んでいく考えが共有されました。

次回最終弁論は2014年2月3日(月)15時より705法廷(法廷は変更の可能性あり)で行われます。
ぜひ、皆さんお誘いあわせの上、最終弁論の傍聴協力、よろしくお願いいたします。

(写真は報告会での弁護団の様子)