2015年11月18日水曜日

スラジュさん国賠控訴審 結審

本日10時、東京高裁852法廷でスラジュさん事件国家賠償請求訴訟控訴審が結審しました。
原告側代理人からは弁護団を代表して児玉晃一弁護士が、そして原告を代表してスラジュさんの奥様が最後の訴えをしました。

児玉弁護士からは
最後に本質的なところを確認したい。スラジュさんは尊厳のある人間として扱われてなかった。これまで証拠保全で出てきたスラジュさんの送還ビデオや入管の事件再現写真を見て、入管職員がスラジュさんに対してひどい扱いをしたことは分かっている。それなのに誰一人罰せられていない。このような不正義が許されていいのか。高裁でも正義を実現した判決をお願いしたい、と述べられました。

スラジュさんの奥様は、「私の夫を帰してください」の一声に始まり、帰せないのなら法務省は正式な謝罪そして反省を、と声を震わせながら陳述しました。今でも毎日苦しんでいる。夫が死んだ真実を知りたい。事件当時入管職員は何をすべきだったのか、法務省は今後何をすべきなのか、真摯に検証し、入管職員も法務省も変わってほしい、と声を詰まらせながらお話になりました。

被告側からの訴えはなく、これで結審となりました。

次回判決は、2016年1月18日15時~ 東京高裁825法廷です。
2011年8月5日に国家賠償請求訴訟を提訴し、4年以上が経過しました。この間、スラジュさんの奥様は身を削りながら裁判に向かいました。また、弁護団の先生方も手弁当で裁判に臨んでいただきました。そして多くの傍聴者の皆さん、支援者の皆さんの協力があり、ここまで来ることができました。ぜひ、判決当日は皆さんの耳で、判決を聞いてください。傍聴にお越しいただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。