2014年10月30日木曜日

スラシ゛ュ事件 検察審査会議決結果

本年4月に申し立てていた検察審査会での審議ですが、
10月28日付で議決が出ました。
「不起訴処分は相当である」でした。
 
理由は以下です。
① 入管職員の制圧行為は正当業務行為の範囲にあり、
   違法性はない
② 死因は解剖所見から心臓死であり、制圧行為と心臓
   死との因果関係については不明
結論 救命措置が遅れたことの道義的責任は非難に
    あたるが、不起訴処分を覆すに足りる事由がない

刑事と民事は違うものとはわかって いますが、全く地裁
判決が生かされていません。皆様からも、たくさんの
「強制起訴を求めるご署名」をいただいていたのに、
伝わらなかったのかと思うと本当に悔しいです。
スラシ゛ュさんの奥様はこの結果に言葉を失っていました。
納得はいかないが、受け入れるしかない、民事で真実を
明らかにしていくしかない、とお話しされていました。
 
今回の判断が民事にどう影響するか不安ではありますが、
まだ控訴審は引き続き続いております。こちらに期待し、
今後も傍聴協力等、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い
いたします。
 
次回、控訴審第3回期日は1月21日10時半~
東京高裁825法廷です。どうぞよろしくお願いいたします。

2014年10月21日火曜日

【あと10日】「趣旨採択」まであと一歩

こんにちは。APFS加藤丈太郎です。
誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクトも
いよいよ終盤に差し掛かってきました。

本日は荒川区議会 福祉・区民生活委員会において、「長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くことを求める陳情」の審査が行なわれました。私も朝から傍聴に行ってきました。

委員長を除く7名の委員中、
「趣旨採択」(※)とすべきが3名(公明党、日本共産党、民主党・市民の会)、
「不採択」(自由民主党、あらかわ正論の会)という結果でした。
よって、委員会としては「不採択」という結論になりました。

しかし、これは今後に「希望」を持てる結果です。
なぜなら、荒川区議会の会派の構成を見ると、本会議で逆転できる(即ち過半数が「趣旨採択」となる)可能性が残されているからです。
「不採択」が続いていた中、一筋の「希望」が見えてきました。
議員への働きかけを継続し、本会議で「趣
旨採択」となるよう頑張っていきます。

また、陳情への質疑応答の中で、興味深いデータも出てきました。
2012年7月9日に改定入管法が施行された際に、
外国人登録が廃止され、外国人も住民基本台帳に統合されました。
その際、非正規滞在外国人住民は住民基本台帳には移行されませんでした。
506名の方が移行されていないという事実が判明しました。
これは陳情をしなければ、決して光の当たらなかった事実であると言えます。

各議員からは、非正規滞在外国人を一括りに正規化するのは難しいという意見が多く出されました。
しかし、以下のような意見も出されました。

・親の都合で連れて来られた子どもには罪がない
・日本で子どもが義務教育を受けることに差別があってはならない
・難民申請中の方、DVにより一時保護されている方など、人道上配慮が必要な方もいる

非正規滞在外国人住民が抱える問題を地域住民に知ってもらう第一歩として、
陳情は大いに有効であると実感しています。

陳情の趣旨説明、議員への働きかけは今後も続きます。非正規滞在外国人住民を含む誰もが「希望」を持てる社会の実現のため頑張っていきます。

どうか皆さんのご支援をよろしくお願いいたします。
ギフトの購入予約で、プロジェクトをどうか達成させてください!

【プロジェクト終了まで あと10日】【目標金額達成まで あと18,000円】 
誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

2014年10月17日金曜日

APFSボランティアの 感想(秋山さん)


 大学で在日外国人の問題を勉強する中でAPFSという団体を知り、その縁でボランティアをしています。週に一度事務所にてイベントの告知やチラシの作成等を中心にお手伝いをしています。 まだボランティアを始めてから日が浅いので慣れない事も多く大変ですが毎回学ぶことが多いです。 私は大学に入るまで在日外国人が抱える問題について何も知りませんでした。 APFSでのボランティアの経験では、衝撃を受けることが多く自分の無知を思い知ります。私がボランティアを始めたきっかけは、日本における外国人の方が抱える問題について調べるうちに何らかの形で彼らのお手伝いが出来ればいいと思うようになったからです。これからも微力ながらお手伝い出来れば良いなと思っています。
 私は大学で勉強する中で、国際環境の変化によって国家の役割や境界線の再考が求められていると感じます。多くの人が海外に目を向けていますが、国内における国際化の問題にももっと注目が集まればいいと思います。日本人も外国人も同じ地域に住み生活を送る中で、国籍や在留資格によって多くの不利益を被っている状況は外国人だけではなく、地域に住む我々の問題ではないかと思います。我々の問題として国籍など関係なくお互いに協力できる関係を築くことができるように、まずは自分から行動しなければならないと思います。 APFSの理念にある誰もが希望を持てる社会を実現できるように、今後もさまざまな活動に参加したいと思います。

2014年10月16日木曜日

スラジュさん事件国賠控訴審第2回終了

10月15日(水)10時半より825法廷でスラジュさん事件国賠訴訟の控訴審第2回期日が行われました。傍聴席はほぼ満席の状態でした。

今回は原告側からの主張。スラシ゛ュ弁護団の谷口弁護士から10分程のプレゼンがなされました。その説明は単純明快で、1審と2審の被告側の主張の変化(1審ではスラジュさんは心臓疾患単独で死亡したと説明したが、2審では送還によるストレスと疾患が相まって死亡したと主張)、事件から4年もたつのに2審になって国側はそれまで誰も見つけていなかった新たなスラジュさんの心臓疾患を出してくるなど、明らかにおかしい点を指摘しました。「(スラジュさんが)制圧行為で死亡したことは誰にも否定できない」と断言し終了しました。

裁判後は日比谷図書文化館に場所を移し報告の時間をとりました。(写真は報告する谷口弁護士)

次回は1月21日(水)10時半~東京高裁825法廷です。被告側からの主張となりますが、特に目新しい主張がない場合、次回で結審になる可能性もあります。
皆さん、控訴審も終盤に近付いてまいりました。もう少しです。今回のように控訴審の中で10分も時間をとりプレゼンが許されるのは異例のことらしく、これは毎回たくさんの傍聴者がいらしてることが裁判長に大きなアピールとなっているためだと考えられます。引き続き傍聴のご協力どうぞよろしくお願いいたします。
(傍聴券配布についてはまだ未定です。1月過ぎたごろに決定するとのことですのでそのころにAPFSのサイトやブログなどでお知らせします。)

 
 

2014年10月14日火曜日

READY FOR? ギフト APFS HOME PARTY割引券・無料券のご紹介

APFSではクラウドファンディングサイトREADY FOR?を通じて、
誰もが希望を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクトに取り組んでいます。

READY FOR?を通じてギフトを購入していただくことで、
プロジェクトを応援していただけます。

 今日は、ギフト「APFS HOME PARTY」割引券・無料券をご紹介します。

でも、その前に陳情の趣旨説明をしていて感じたことを・・。
今回、地方議員の皆さまにお会いする中で感じるのは、
外国人住民と接点を持っているか否かで反応が違うということです。

外国人住民と接点を持ったことがある地方議員の方は、
感覚として、「外国人も日本人も同じ人間である」ことを理解されているように思います。

一方、外国人住民と接点がない地方議員の方は、統計や報道だけで判断をされ、
外国人への独特の先入観を持たれていて、そこから先に進めないような感じがしました。

誰もが「希望」を持てる社会
を作るためには、お互いがお互いを知ることが必要だと考えています。
そこで、APFSでは、隔月に1回、第4日曜日にAPFS HOME PARTYを催しています。
気軽な国際交流の場として、毎回盛り上がっています。

食べたことのない味、話したことのない国の人が、パーティーが終わる頃には、おいしかったあの味、○○が特徴的な○○国の人と、印象が大きく変わっている様子を拝見しています。
色々な国の人が集まって、流暢な日本語で会話している、日本でも珍しい空間だと思います。

ギフトでは、金額に応じて、半額割引、全額割引など、
APFS HOME PARTYに来ていただきやすいような特典をご用意しています。
次回のHOME PARTYの開催予定は、11月30日(日)です。
早速、ギフトを使っていただくことができます。

スポンサー募集まであと17日、目標金額まであと10万です。
目標金額を超えて達成をすることで、
誰もが「希望」を持てる社会を築くことに多くの理解が寄せられているということを、目に見える形で社会にも訴えていきたいと思います。

どうか、ギフト購入でプロジェクトを応援してください。
よろしくお願いします。

誰もが希望を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether

2014年10月11日土曜日

外国人住民の「希望」を聴くワークショップ(第3回―フィリピン編)報告



 10月11日(土)、東京都板橋区・大山のAPFS事務所で、このほど在留特別許可を受けて日本で生活しているフィリピン人女性を囲むワークショップが行われた。

 約10人の参加者らが集まり、現在40歳代の女性とその夫(建設作業員)、現在10代の二人の子どもの苦難に満ちた20年の闘いについて傾聴した。

 女性は夫と1993年に来日した。夫は約1年、女性は半年、入管に収容された。2010年7月に在留特別許可を受けた。今後は、更新を続ける。いまは、未来と希望がある。

 摘発からの4年3カ月は試練の連続だった。子どもは、児童相談所に預けられたが、どこの相談所なのか、入管は場所も教えてくれない。女性の父が来日し、女性に10年以上ぶりに会ったが、ガラス越しの面会だった。

 入管の収容所は男女別々なので、夫婦も会えない。情報が少なすぎて、様々な困難があった。

 収容から解放され、首都圏に住み、子どもは小学校に通った。いじめられた。長女はそれほどでもなかったが、長男が苦しんだ。日本語しか話せないのに、日本人の子どもたちから仲間外れにされた。名前が長いので外国人だと知られ、ランドセルが泥だらけになっていたこともあるという。

 あるとき、夫が長男に、「(遊びの仲間に)入れて」と言ってみたら?と提案した時から長男は、だんだん日本に溶け込めるようになった。

 女性は、子どもたちに日本風の「キャラ弁」を毎日、手作りして、溶け込む話題づくりを提供するようにした。

 参加者から、質問が多く飛んだ。「子どもたちのアイデンティティーは、フィリピンですか、日本ですか?」との問いに、女性は、「フィリピンにも連れていくことはありますが、日本です」。ほかの参加者からは、「食べ物はどんなものですか?」との質問があった。家庭では、日本食だという。冬には鍋料理。

 女性の「希望」。それは、日本に住み続けることだという。夫は、子どもたちの学費のために、毎日、休まず、建設現場で働いている。長女は大学生で、英語を専攻している。イタリア語も好きだという。2020年の東京オリンピックで、何らかの仕事ができるかもしれない。東南アジアからの賓客を迎える仕事とか。

 4年3カ月にわたる苦難を乗り越えた家族。東京オリンピックまであと5年とちょっとだ。

「イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン」に参加しています。

APFSではイオン板橋店で「イオン幸せの黄色いレシート」のBOXを9月11日から設置してもらっています。

毎月11日に黄色いレシートが発行されます。それを応援したい団体のBOXに入れると、レシートの合計金額の1%が寄付される仕組みになっています。



10月11日(土)には3名でイオン板橋店を訪れ、直接寄付のお願いをしてきました。
気軽に出来る社会貢献ということで、沢山の方にご協力をしていただくことができました。ご協力をいただいた皆さまありがとうございました。
 なお、ボックスの文字が小さくて見づらいことに気付いたボランティアが鋭意、新しいボックスを作成中です。来月は新しいBOXで皆さまをお迎えすることが出来ます。




イオン板橋店にお立ち寄りの際には、是非ともAPFSのBOXに投函をお願いします。
なお、イオン板橋店に限らず、その他のイオンのお店にも同様のBOXがあるそうです。気軽に始められる社会貢献活動です。イオンにお立ち寄りの際には、是非参加してみてくださいね。

イオン幸せの黄色いレシートについてはこちらからご覧いただけます。


2014年10月10日金曜日

APFSボランティア参加に関する感想(三輪さん)

こんにちは。APFSボランティアの三輪と申します。
私はAPFSのボランティアに参加させて頂いてから半年程経過し、
今回初めてのブログ投稿となります。

外国人の親を持つ私にとってAPFSの活動理念は大変興味深いもので、
その精力的な支援活動の一環に多く携わることが出来、在日外国人の方々の一助となれれば幸いと感じてボランティアを開始しました。
とりわけ私が所属している大学のゼミにおいて、「移民政策」に関しても学んでいる最中である為
APFSが掲げる理念に非常に共感しております。

つい先日、テレビ番組においてスラジュさん事件の特集を目にしました。
私の記憶が正しければ、今回の報道が初めて世間で反響を呼んだものであったと思います。
しかしながら同時に今回の報道に衝撃を受け、全くこの問題を認識していない日本人の多さが
露呈したのではないでしょうか。
かつての私は日本人として何一つ不自由なく過ごしている日本の社会の片隅で、
こういった種の問題が日の目を浴びず、未だ多くの深刻な障壁が存在しているとは
全く認識すらしておりませんでした。
同様にAPFSに参加後、大学の友人と接触するうち、
現代の同世代の人々は海外志向が強いだけでなく、
異文化交流の場を進んで求めている人が多いように感じるのになかなか
知る機会が設けられていないのも何だかもどかしく感じています。


多文化共生は将来人口減少と言った危機的状況に晒される我が国において
避けては通れない永遠の課題であると考えています。
そんな中、未来を担っていく私たちが早い段階からこの問題に着目し、
解決策を見出す為に何らかのアクションを進めて行くべきだと考えます。
まずは多様な文化的背景を持つ外国人の方々と接する機会を増やすことで
多文化共生のための第一歩が踏み出せることと思います。

私自身も今後、APFSで開催される、ワークショップにおいて、外国人の方々の生の声を
聞く貴重な場へ参加して、更に理解を深めるとともに、多くの方々にこの問題について
認知して頂きたいと考えております。


2014年10月2日木曜日

READY FOR? スポンサー募集終了まであと一ヵ月を切りました!

皆さん、こんにちは。APFSの加藤丈太郎です。


9月30日(火)、重点地区(36の地方議会の中でも特に力を入れて、趣旨説明等を行っている)の一つである松戸市議会の本会議において、9月30日、陳情の結果が出ました。残念ながら、結果は「不採択」でした。

しかし、2名の議員が「採択」を主張してくださったとのことです。これは特筆に値すると思います。
採択を主張してくださった議員の一人はブログの中で以下のように記されています(以下、そのまま引用)。
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不採択となりましたが、
陳情第7号 長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くための意見書提出を求める陳情の
陳情趣旨には、
私は、多分に理解できました。
彼たち、彼女たち、そして子供たちのスタートラインを国と地方自治体が連携しながら、
キープしていくことを考えていく時であると感じます。
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陳情によって、外国人住民が抱えている問題が伝わります。
伝わることで、次のアイディアやアクションが生まれるはずです。
「国と地方自治体が連携しながら」「スタートラインを」「キープしていく」という視点が早速生み出されたのです。

松戸市議会は、他のどこの議会よりも議会日程が早く、まだまだ地方議会は続いていきます。
別に重点地区と定めている千葉県市原市では、週末に地方議員と住民の皆さんと会合を持ちます。東京都荒川区へは、少なくとも後2回は赴き、陳情の趣旨を説明し続ける予定となっています。他の地方議会もこれから日程が入ってきます。




本プロジェクトはクラウドファンディングサイト「READY FOR?」に参加しています。
スポンサー募集終了まであとひと月を切りました。
2014年11月30日までに目標金額を達成しないと、1円ももらうことは出来ません(全てスポンサーに返金されます)。10月2日現在、94,000円、達成率47%と大変苦戦している現状にあります。
10月31日までに、あと106,000円必要です!
地方議員への陳情の趣旨説明、会派回り等をするために、まだまだ交通費がかかります。
どうか皆さま、ギフト購入でプロジェクトを応援してください。
既にギフトを購入してくださった方は、是非、FBのシェア等でご友人にギフト購入の支援を呼びかけてください。
皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。

誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether